3月公演「悪魔の涙2024」終演

安城です。

表記の公演は3月24日、無事千秋楽を迎えましたことをここにお知らせします。


社会人・学生中心の公演という初めての試みでしたが、二ヶ月半の稽古も含めて、みんなと一緒に駆け抜けることができました。



これまで商業の公演をやってきました。商業は当然「作品」に価値を見出すべく努めて来ました。その緊張感や責任感が作品づくりのエネルギー源になり、また生きがいにもなっていました。

対して、今回、作品はもちろんですが、それよりも「作品をつくる過程」に価値を見出すための企画でした。


安城が、演劇の世界に入るきっかけでもある「誰か一緒に何かを作りたい」という原点に帰りたいという思いがありました。

稽古をするにあたって、みんなそれぞれ自分の仕事や学業があり、その中で一体どんな稽古になるのか、どんな作品になるのか、楽しみ半分、不安半分でした。


稽古は、決して多いとは言えない稽古時間の中で時間をうまく、大事に使い、座組のみんなの協力もあって、とても充実した時間を過ごすことができました。

稽古中ほどよい緊張感の中で、誕生日サプライズをやったり



稽古時間以外にグループチャットを使って作品の解釈について深く議論をしたり



劇中のキャンプの場面の稽古のために、まだ雪の残るキャンプ場まで合宿に行ったり



ーーこの作品が観客にどんな印象を与えることになったのか

二回の公演で観客からもらった拍手の大きさがその印象を客観的に表していたと思います。

公演を見ることができなかった方のために、もうひとつ。たくさんの方々からアンケートのご回答をいただきましたので、その一部をここで紹介します。


「天国の様で好きな演出でした。白に包まれた2人が本当に美しかったです」(20代未満)


「ストーリーの構成がとても面白かったです。素敵な舞台ありがとうございました!」(20代未満)


「友人がいるからという理由で初めて演劇を見させてもらいに来ましたが、本当に楽しめました」(20代未満)


「過去にも観させていただいているのですが、キャストが変わり、演出、客席の配置なども変わっていて新鮮でした」(40代)


「皆さん演技に魂がこもってて見ていて感動しました。濃い演技を見れて楽しかったです!」(20代未満)


「雨があがって、晴れ間が見えたときのようなステキな気持ちになれました」(20代)

「1人1人の方が本当に輝いていて涙が出てしまいました…。あっという間の2時間半でした。また観に行きたいです‼」(20代)


「観終わった後胸がいっぱいになりました」(20代)


「高校生である自分にとってタイムリーな話で、親との関係の見え方が変わった。親とちゃんと話したい」(20代未満)


「各々がそれぞれの役へ、作品へ、真剣に向き合っているのが伝わってきました」(20代)


「愛が人生を救う、愛が人生を狂わす。とても考えさせられる物語でした」(40代)


「内容、演技ともに感動しました。すごく良かったです」(50代)


「思いがけない展開で、皆さん真に迫った演技で、面白く、考えさせられました」(60代)


「場面ごとに、その場所へ瞬間移動しているような不思議な感覚になりました。とてもひき込まれました」(40代)


「一人一人の見所があり、全員が強く印象に残る。自分にとって最高の舞台でした!」(20代)


「観に来て本当に良かった‼感動を、ありがとうございました」(20代)


ーー


東京の片隅で行われたこの公演が世界に与えた影響は、ほんの些細なものかもしれません。

しかし、これに携わった人たちの人生に与えた影響は決して些細とは言えないものだったのではないかと思います。


「演劇」そして「悪魔の涙」という作品が無かったら、街であるいは電車でただの他人としてすれ違っていたかもしれない人たちが集まり、関わり、理解し合い、一緒にたくさんの貴重なものを共有し、人生の一部を深く交差させる。


今、改めて振り返った時、この一見何気のない事実に、朝日が上り、夕日が沈むかのような何気のないでも印象的な素晴らしさを感じずにはいられません。


2024/04.20 あんじょう

『悪魔の涙』2024年3月23日〜24日

平賀スクエア

作・演出 安城龍樹

演出助手 伊藤宏樹

舞台監督 伊藤宏樹

音響   藤木由衣

照明   安城龍樹

橋本秀一役 小林文夫

橋本瑛子役 友稀

橋本唯役  (娘)税所千珠、(むすめ)臼井絵梨奈

斉藤あみり役 茂木花純

諏訪桃子役 森永葵

佐藤勇太役 山田七里

斉藤愛美役 吉本有里

斉藤良介役 鮏川隼人

新村義満役 安藤裕

滝沢役 名倉飛陽

悪魔役 白井文菜


企画・制作 プロジェクトアクト東京